理学・作業療法士から見た私の脳梗塞の経過
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の先生方が、
私の麻痺の状態を「Brunnstrom stage(ブルンストロームステージ)」という評価でまとめてくださいました。
この評価は、脳卒中後の麻痺の回復段階をⅠ〜Ⅵの6段階で示すものです。
数字が上がるほど、回復が進んでいることを意味します。
【SCU病棟(脳卒中集中治療室):9月6日~9月19日】
(Brunnstrom Stage:上肢Ⅱ、手指Ⅰ、下肢Ⅱ)
発症直後の状態です。
右手の指はステージⅠ。
まったく動かない状態でした。
腕と脚もステージⅡ。
わずかな反応がある程度で、自分の意思で動かせる感覚はほとんどありませんでした。
今振り返ると、
この時は「回復」というよりも、生きることに必死な時間だったように思います。
【一般病棟(急性期病棟):9月20日~10月4日】
(Brunnstrom Stage:上肢Ⅱ、手指Ⅱ、下肢Ⅱ)
手指がⅠからⅡへ上がりました。
ほんのわずかな変化ですが、
これは「神経が反応し始めた」という意味を持ちます。
まったく動かなかった指に、
少しでも反応が出たことは、
後から考えると大きな一歩でした。
【回復期病棟 前半:10月4日~12月23日】
(Brunnstrom Stage:上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅳ)
ここで大きな変化がありました。
腕と指がステージⅢへ。
共同運動と呼ばれる、ぎこちない動きではありますが、
「動く」という段階に入りました。
そして下肢はステージⅣへ。
脚は腕よりも回復が進み、
分離した動きが少しずつ可能になり、
歩行訓練へとつながっていきました。
この時期は、
毎日が挑戦であり、
少しずつ「できること」が増えていった期間でした。
【回復期病棟 後半:12月24日~2月5日】
(Brunnstrom Stage:上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅳ)
数値上は変化がありません。
しかし、
回復が止まったわけではありません。
Brunnstrom stageは大まかな段階評価です。
同じⅢでも、その質は日々変わっています。
力の入り方、抜き方、
動きの滑らかさ、
不要な緊張の減少。
目には見えにくい変化が、
少しずつ積み重なっています。
振り返って思うこと
発症直後、手指はⅠでした。
まったく動かなかった指が、
今はぎこちなくても動く。
下肢はⅡからⅣへ。
歩道を歩くリハビリができるようになり、
装具(ゲイトソリューションデザイン)を装着しながらも
外を歩く挑戦ができています。
数字で見ると冷静な評価ですが、
その裏には、
何十回、何百回という反復練習があります。
そして何より、
支えてくださる療法士の先生方の存在があります。
家族への感謝
脳梗塞になったのは私ですが、
闘っているのは私一人ではありません。
慣れない手続き。
生活の変化。
仕事の整理。
そして精神的な支え。
見えないところで踏ん張ってくれている家族に、
心から感謝しています。
私はリハビリ室で汗を流していますが、
家族は日常の中で闘っています。
この回復は、
私だけのものではありません。
今の目標
- 上肢・手指をⅣへ
- 分離運動を少しでも獲得する
- 右手で中判カメラのHasselbladとRolleiflexのシャッターを押すこと
それは、
家族への恩返しでもあります。
最後に
Brunnstrom Stageは単なる数字ではありません。
それは、
家族とともに歩んだ時間の記録です。
私はまだ途中です。
3月からは退院して家に帰り、生活期のリハビリが待っています。
でも、支えてくれる家族がいる限り、
これからも一歩ずつ前へ進みます。


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